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図2 機関全体組立図

ためタフトライド処理を行い、燃焼室を形成する上部内周の温度の適正化を図るためボアクーリングを行っています。(図5参照)
またシリンダライナは中支え式にしてピストンスラップによる振動で発生する冷却水ジャケット部のキャビテーション腐食を防いています。
(6)燃料噴射ポンプ及びカム
燃料噴射ポンプのプランジャスピードを上げた高圧噴射に対応して高圧ポンプを使用し、噴射管を極力短くして噴射特性を改善しています。
カム軸受、吸排気・燃料の案内筒の注油主管並びに燃料ポンプのドレン主管は鋳鉄製のカム室に鋳ぐるみを行い、配管の簡素化を図っています。
(7)シリンダカバー
シリンダカバーは爆発圧による機械的応力と熱応力を受けるため、特に側壁の肉厚を厚くするとともに中間棚を設けて機械的応力に対し十分な強度と剛性を持たせています。
一方、熱応力を受ける燃焼面の肉厚は薄めとし、熱伝導を良くして応力軽減を図っています。
吸排気弁は保守・点検が容易な弁箱式で1シリンダに各1個の2弁式です。(図6参照)
吸排気分及び弁座のシート部にはステライトを盛会し、更にバルプローテータを装備して耐久性の向上を図っています。
また、弁棒のステムは専用の注油器で強制潤滑を行っています。

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図3 機関組立断面図

 

 

 

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